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UPSの取扱いを希望される楽器店・修理者様へ

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フルートのリペアが驚くほど簡単に
調整いらずのパッティングシステム「UPS」※特許取得

もう調整紙の切り貼りに悩まない。
リペアマンに一生残る技術と、お客様の喜びの声を届けます。

導入メリット

ムラマツ、ナガハラ、ストロビンガーなどのパッドとも組み合わせ可能

  • 導入ポイント1

    フルートのリペアを
    簡単・時短

    一度習得してしまえば作業はとても簡単です。

  • 導入ポイント2

    UPS取扱店として
    お客様をご紹介

    全国でUPSをお求めのお客様に貴店を推薦します。

  • 導入ポイント3

    プロにも評価される
    品質を明日から

    欧州TOPプロにも喜ばれる品質を包み隠さず提供

UPS Development Story

UPS開発ストーリー

UPS開発者である植澤氏は、欧州(スイス、ドイツ)に長年付き合いがあるお得意様も多くいらっしゃいます。そして、そろそろ白髪も目立ち始めた植澤氏に対し、次のような質問が多くなりました。

「あなたが引退したら、どこに修理にだせばよいの?後継者はいるの?」

欧州で多くの顧客を抱える植澤氏ですが、工房は一人で営んでおり、後継者はいませんでした。

このような出来事が重なり、「調整紙の切り貼りで神経を消耗しなくてよくて、誰でも簡単に作業できて、誰がやっても安定した結果が出せる方法はないか」
「もちろんその方法は、演奏家にとっても『改善』でなくてはならない。調整紙を切り貼りした場合よりも、「格段に楽器が良くなる方法はないか」と考えるようになりました。

誰でも簡単に高い品質を提供できる方法があれば、演奏家に喜んでもらえるし、たとえ自分が引退しても、若い技術者の方たちに継承してもらいやすく、演奏家も安心できるのではないか..?

その思いから生まれたのがUPS(ウエサワ・パッディング・システム)です。

構造も方法も単純なUPSですが、素材の選定や、WD・CPの形状や、パッドの材料や構造など、試行錯誤を繰り返しました。特許取得後、2015年から日本国内でもUPSを紹介しておりますが、初期からUPSを導入してくださった同業者の皆様には何度かモデルチェンジにもお付き合いいただいております。その節はありがとうございました。

リペアマンも嬉しい、演奏家も嬉しい。これが、UPSが最も大事にしている理念です。欧州でもUPSに積極的に取り組んでくださっている修理店はまだ多くはありません。日本でも欧州でも、これまで以上にUPSに対応できる技術者が増える事で世界中のフルーティストに、ストレスなく、自由で豊かな音楽を奏でていただければと思います。

道のりは長いですが、UPSがいつか世界のスタンダードになることを願っています。

Support

導入までのサポート体制

UPSは技術者様にとってもこれまでのパッディング方法より格段に扱いやすく必ずプラスになる方法であり、導入ハードルを上回る効果を得ることが可能です。
これまでの実績からお客様にも必ず喜んでいただけると確信しておりますが、導入にあたってトラブルが発生することが無いよう、しっかりとサポートさせていただきます。

技術的なご質問には植澤氏が直接回答し、植澤氏の工房で一緒に作業していただくことも可能です。技術者様とお客様の両方にご満足いただくまでサポートさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。

UPSトレーニング制度

USPは品質の向上と、導入サポートのために
1日(8時間程度)の「集中講座」を開講しております。

講師は植澤氏自ら担当し、講座は初回参加に限り受講料4万円(税抜き)と材料費、二回目以降は材料費の実費負担のみでご参加いただけます。

トレーニング修了者には、リペア希望をされる
日本全国のお客様を優先的にご案内するなど
特典を設けています。

FAQ

よくある質問

UPSを取り入れるメリットは何ですか。
UPSの理念として、当初からこだわっているのは「技術者にとっても扱いやすく、演奏家にとっても嬉しい」ことです。新しい技術を取り入れることが難しいご事情もあるかと思いますが、技術者様にとってもこれまでのパッディング方法より格段に扱いやすく必ずプラスになる方法です。時短効果、顧客満足度の上昇、そして現在はまだ取扱店が少ないため、先行者としての利点や他社と差別化ができるメリットなど、費用を上回る効果が得られます。 これまでの実績からお客様にも必ず喜んでいただけると確信しておりますが、もし何か問題があれば、当サイトまでご相談ください。解決するまでサポートさせていただきます。技術的なご質問には植澤氏が回答し、植澤氏の工房で一緒に作業していただくことも可能です。技術者様とお客様の両方にご満足いただくまでサポートさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。
UPSに必要な工具と材料を1セット購入する場合、いくらかかりますか。
(以下は2021年6月現在の料金です。)消耗品であるパッドとWDについては、概算で1セットにつき25000円~30000円ほどになります。内訳は以下の通りです。 パッド大(1012円)が14個、トリル用のパッド小(902円)が3つの場合、パッド費用は16874円(税込み)になります。 WDは10枚単位(2860円)になりますので、キーサイズのバリエーションが3種類の場合は8580円、4種類の場合は11440円(税込み)になります。 消耗品ではない工具のCPとスロッターについては、概算で1セットにつき7100円~13000円ほどになります。内訳は以下の通りです。 CP(1740円)はキーサイズのバリエーションが3種類の場合は5220円、4種類の場合は6960円、5種類の場合は8700円(税込み)になります。リングキー用CPとクローズドキー用CPは併用はできませんのでご注意ください。 スロッター(1916円)はキーの形状に応じてお求めいただくことになります(下記「スロッターはとは何ですか」もご参照ください)。リングキーのフルートの場合は、クローズドキー用とリングキー用が必要になりますので、2つで3832円(税込み)になります。 消耗品(パッド、WD)と工具(CP、スロッター)を合わせて1セット分を新しく購入する場合、費用は32000円~43000円ほどになります。 トリルキーはWDではなくグルーペレットやシェラックで作業していただくことをお勧めしています。植澤氏が使用しているグルーペレットをご所望の場合はご連絡ください。
UPSの工具と材料は発注後何日で届きますか。
「注文サイト」からご注文いただいた工具と材料の納期は通常1週間ほどですが、それより長くお待ちいただく場合もあります。ご注文時に工具・材料の納期をご確認のうえ、お客様への納期を決定してください。
集中講座を受ける場合や、植澤氏の工房で作業をする場合、費用はいくらかかりますか。
集中講座(正味8時間程)を初めて受講される方からは講習料として4万円+消費税をいただきます。修了証をお持ちの方からは講習料はいただきません。植澤氏の在庫からパッドを使用する場合は、パッド料金(実費)を別途お支払いください。
集中講座を受ける場合や、植澤氏の工房で作業をする場合に持参すべきものは何ですか。
分解組み立ての工具、ガスバーナー、フルートを1本お持ち下さい。 こちらで必要な材料を準備できるよう、ご持参いただくフルートのメーカー及びモデルを事前にお知らせください。
トリルキー用のUPS製品はないのですか。
トリルキーはUPS(すなわちWDとCPの組み合わせ)ではなく、グルーペレットやシェラックを用いてパッディング作業をしていただくことをお勧めしています。植澤氏が使用しているグルーペレットをご所望の場合はご連絡ください。
CPは何種類揃えないといけないのですか。リングキーとクローズドキーで併用はできますか。
リングキーにクローズドキー用のCPは使えません。よってリングキーとクローズドキーの直径が同じであっても一つのCPを併用することはできません。CPはキーサイズの種類と同じだけの種類を揃えていただくことになります。今のところ、お客様からご依頼いただいたフルートに合ったCPを揃えて、ご依頼状況に応じて少しずつ追加される技術者の方が多いようです。「とりあえず必要な種類のCPを買いそろえる」ということで53個購入されたお客様もいらっしゃいました。これだけ揃えれば大抵のフルートはカバーできます。良く扱うメーカー、モデルが決まっている場合は、そのキーサイズを基準に揃えることをお勧めします。 ご参考までに植澤氏は同じサイズのCPを複数同時に使う場合もありますので、合計150種類ほど揃えているようです。
WDは何種類揃えないといけないのですか。リングキーとクローズドキーで併用はできますか。
リングキーとクローズドキーで併用できます。WDは基本的にクローズドキー用の形状になっており、中穴は一律ø5mmです。リングキーに使用する場合は中穴をリーマーでø8.5mmに広げてください。WDはキーサイズの種類と同じだけの種類を揃えていただくことになります。今のところ、お客様からご依頼いただいたフルートに合ったWDを揃えて、ご依頼状況に応じて少しずつ追加される技術者の方が多いようです。 ご参考までに植澤氏は、WDは500枚以上常備しているようです。
失敗したWDの再利用はできますか。
できる場合とできない場合があります。作業段階で「少し厚くできてしまった」場合には、再加熱して、続けて成形することができます。「薄すぎる」場合はパッドを入れる段階でプラスチックシム等で高さ調節をしていただきます。完全に変形(成形に失敗)してしまった場合には、再度加熱して理想形に戻すことはできません。また、WDの粉末を集めて再利用することもできません。 UPSでは、上手く成形できたWDのことを「スタビライザー(安定板)」と呼んでいます。特定のキーに合わせた樹脂製のカスタムメイドの安定板です。既に安定板が入っているキーの場合、以前と同じ厚みのパッドと入れ替えるのであれば、安定板はキーに入れたまま再利用可能です。
スロッターとは何ですか。
成形後のWDに、ワッシャーを入れるための溝を作る工具です。クローズドキー用のスロッターは内径6mmです。リングキー用スロッターは内径7.8、8.0、8.2、8.5、9.5mmの5種類ありますので、リングワッシャー(リングスナップ)の内径より約0.2mm大きいものをお選び下さい。内径9.5mmのスロッターは、通常より中心孔の大きなリングキー(マテキ、Mehnertなど)を扱う際にお使いください。
パッド、CP、WDのサイズ(直径)の決め方が分かりません。
注意していただきたいのは、多くの場合、カップは変形しており、歪んでいます。カップの内径を測定する際は、より狭い場所を選んでください。そうしないと、後でパッドや、CP、WDが入らなくなります。 基本的には「パッドとCPはカップより少し小さめ、WDはカップと同じぐらい」です。 パッドのサイズは目安としてカップ内径より0.05mm小さくなるようお選びください。パッドのサイズバリエーションは基本的には0.05mm単位です。 CPのサイズは、目安として、カップ径からマイナス0.05mm、またはマイナス0.1mmのものをお選びください。CPのサイズバリエーションは0.1mm単位です。 WDのサイズは、目安として、カップ径と同じか小数点第2位を四捨五入したサイズをお選びください。(四捨した数値と五入した数値のどちらを選ぶかについては、少し大きめのサイズを選択することをお勧めします。)WDのサイズバリエーションは0.1mm単位です。
パッド、CP、WDのサイズ(厚さ)の決め方が分かりません。
パッドの厚さについて:パッドは、UPS-Mパッド(厚さ1.7mm)またはUPS-Wパッド(厚さ2.2mm)をお使いいただければUPSの特徴を最大限に実感していただけますが、他の種類のパッドとの組み合わせも可能です。ただしパッドの厚さは2.6mmを超えないようにしてください。使用するパッドの厚さが、CPとWDの厚さを決定します。 CPの厚さについて:パッドの厚さに応じてCPにSUS製シムを付けてCPの厚みを調整します。Mパッド(厚さ1.7mm)であれば、通常のCP(厚さ1.55mm)をお選びください(SUS製シムは不要)。Wパッド(厚さ2.2mm)であれば、通常のCP(厚さ1.55mm)に0.50mmのSUS製シムを付けてお使いください。その他のパッドであれば、CP(厚さ1.55mm)とシムの合計がパッドの厚さより0.15mm薄くなるように逆算して、該当する厚さのSUS製シムを装着してください。(SUS製シムはご自分で調達していただくか、「ご注文サイト」からご購入いただけます。) ※足部管用のCPは通常より0.05mm厚くした方が合いやすいです。 WDの厚さについて:WDの厚さは、使用するパッドの厚さが2.0mm~2.6mmの場合、キーカップに特殊なナット(MuramatsuのLotus等)が装着されている場合、またはキーカップの底が平坦な場合には、WD(1.2mm)をお使いください。使用するパッドの厚さが2.0mm未満の場合で、前記の特殊仕様が無い場合には、WD(1.5mm)をお使いください。
UPS-MパッドとUPS-Wパッドの違いを教えてください。
UPS-MパッドとUPS-Wパッドはいずれも最高級の特注パッドで、UPSの特性が最大限に活かされるよう品質にこだわり、0.05mm単位のサイズバリエーションで製造されています。どちらのタイプもストロビンガーと同じ構造でありながら、より柔らかくしなやかで破れにくいスキンを選び、ノイズが抑えられるようにしました。Mタイプ(マイクロファイバータイプ)は強く輝かしい音とレスポンスの速さ、遠くまで伸びる響きが特徴で、植澤氏がパッディングをした欧州のオーケストラ奏者の多くはこのタイプを使っています。 Wタイプ(織りフェルトタイプ)はMパッドと同構造ですがクッション部分に伝統的な織りフェルトを用いており、より柔らかく温かい音と豊かな響きが特徴です。
UPS-MパッドやUPS-Wパッド以外のパッドを使いたいのですが、気を付けることはありますか。
パッドの厚さが2.6mmを超える場合は、UPSには適していません。UPSの特性上、平面がしっかりと出た筐体パッド(UPSパッド、ストロビンガーパッドなど)が最も効果がありますが、それ以外のパッドでもUPSにすることで安定し、響きも良くなります。WDについては、パッドの厚さが2.0mm~2.6mmの場合は、薄いWD(1.2mm)を、パッドが2.0mmより薄い場合は通常のWD(1.5mm)をお使いください。CPについては、CP(厚さ1.55mm)とSUS製シムの合計がパッドの厚さより0.15mm薄くなるように逆算して、該当する厚さのSUS製シムを装着してください。(SUS製シムはご自分で調達していただくか、「ご注文サイト」からご購入いただけます。)詳しくは「パッド、CP、WDのサイズ(厚さ)の決め方が分かりません。」もご覧ください。
UPSでのパッド交換の依頼を受けましたが、うまく行きません。
UPSがうまく行かない場合、様々な理由が考えられます。植澤氏も楽器によっては苦戦します。一人で悩まず、当サイトまでご相談ください。問題が解決するまでサポートいたします。技術的なご質問には植澤氏が回答し、植澤氏の工房で一緒に作業していただくことも可能です。技術者様とお客様にご満足いただくまでサポートさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。 「UPS取扱店」の技術者の方の場合は、「難しい楽器をどのように解決したか」を当サイトのブログ(「修理実績」)でもご紹介いただけましたら、今後同業者の方の参考にもなりますので、宜しければ是非体験をシェアしていただければ嬉しいです。
「取扱店」のリストに載るにはどうすればよいですか。
UPS集中講座を受講され修了証をお持ちの技術者がおられる店舗様を、同意を得てリストに掲載しております。掲載された技術者の方は、ブログ(「修理実績」)にも投稿していただけるようになります。 修了証をお持ちにも関わらずリスト掲載の問い合わせが来ていない、という場合にはお手数ですが当サイトまでご連絡ください。
集中講座を受けるメリットは何ですか。
UPSは独学でも習得可能ですが、細かいコツをお伝えしたり、植澤氏の作業をお手本として観察していただくために、集中講座を受講されることをお勧めします。受講された方には修了証をお渡しし、同意を得たうえで「UPS取扱店」として当サイトに掲載させていただきます。また、修了証をお持ちの方は、その後何度でも集中講座を無料で受講していただいて構いません(材料費のみ実費でいただきます)し、植澤氏の工房で一緒に作業をしていただいても構いません。(例えば、高価なフルートのUPS作業を依頼され、経験があまりなく不安がある場合など、植澤氏の工房で一緒に作業をし、確認しながらパッド交換を完了していただいても構いませんし、持ち主であるお客様にもそのようにおっしゃっていただいて問題ありません。)
UPS作業の準備工程を教えてください。
準備工程は以下の通りです。 (1) 形状が均一で歪んでいない高品質パッド(UPS-Mパッド等)と、カウンターピース(以下CP)に付けるSUS製シムを用意します。 Mパッド(厚さ1.7mm)の場合はSUS製シムは不要です。 1.7mmより厚いパッドの場合は、「CP(厚さ1.55mm)とSUS製シムの合計」がパッドの厚さより0.15mm薄くなるように逆算して、該当する厚さのSUS製シムを用意します。(「パッド、CP、WDのサイズ(厚さ)の決め方が分かりません。」もご参照ください) (2) 楽器の音孔上面が平らであることを確認します。(必要に応じて平面にする作業を行います。) (3) その楽器のキーカップに対応するCP(カップより0.05~0.10mm小さい)と、 ワックスディスク(以下WD)を用意します。(WDの外径はカップ径とほとんど同じサイズ) WDは、リングキーに使用する場合は中穴をリーマーでø8.5mmに広げます。 (4) 楽器に合ったスロッターを用意します。(オープンキー用は内径7.8、8.0、8.2、8.5、9.5mm。クローズドキー用は内径6mm。) (5) 他、リーマーやヘラ、卓上バーナーなど、UPS作業に使用する工具を用意します。
UPSの作業工程を教えてください。
UPSのダウンロード資料をご用意しております。こちらからお問い合わせください
ムラマツのパッドを使いたいです。SUS製シムを使った厚さ補正の例を教えてください。
SUS製シムの厚さの算出方法は以下の通りです。 パッド厚 – パッドの沈み(通常0.15mm)– CP厚(1.55mm)= シム厚 【例】パッドの厚さが2.0mm、沈みが0.15mmの場合:2.00 – 0.15 – 1.55 = 0.30mm → シムの厚さは0.30mm Muramatsuパッドには2.0mmと2.1mmのものがありますが、それぞれCP(厚さ1.55mm)に0.3mmもしくは0.4mmのSUS製シムを取り付けて、CP厚を1.85mmもしくは1.95mmにして使用します。 WDは1.2mmを使用します。 ※パッドが厚く入る場合はさらにSUS製シム0.05mmを加えて再加熱します。
ナガハラのパッドを使いたいです。SUS製シムを使った厚さ補正の例を教えてください。
SUS製シムの厚さの算出方法は以下の通りです。 パッド厚 – パッドの沈み(通常0.15mm)– CP厚(1.55mm)= シム厚 【例】パッドの厚さが2.0mm、沈みが0.15mmの場合:2.00 – 0.15 – 1.55 = 0.30mm → シムの厚さは0.30mm Nagahara Triad Padsの厚さはおよそ2.35mmなので、CPに0.65mmのシムを取り付けてCP厚を2.2mmにし、WDは1.2mmのものを使用します。
ストロビンガーパッドを使いたいです。SUS製シムを使った厚さ補正の例を教えてください。
SUS製シムの厚さの算出方法は以下の通りです。 パッド厚 – パッドの沈み(通常0.15mm)– CP厚(1.55mm)= シム厚 【例】パッドの厚さが2.0mm、沈みが0.15mmの場合:2.00 – 0.15 – 1.55 = 0.30mm → シムの厚さは0.30mm ストロビンガーパッドは厚さがおよそ1.65~1.70mmですので、SUS製シムは不要です。厚さ1.5mmのWDを使用します。クローズドキーカップにナットディスク(MuramatsuのLotus等)が組み込まれている場合は1.2mmのWDを使用します。
パッドがうまく合いません。どのような問題が考えられますか。
パッドがうまく合わない場合は、以下の方法を試してみてください。 (1) パッドがカップに曲がって入ってしまう場合が往々にしてありますので、パッドを一度取り出して、位置を変えて入れたり、パッドを指でうまく2か所を固定させて押え、ワッシャーで固定させるとうまく合います。 パッドは湿らせることによって少し沈み、合いやすくなります。 ※ ストロビンガーパッドなどの固形のパッドは、カップ内にパッドが水平に入りにくいことを考慮しましょう。 カップ内の側面は、中に入るほど丸く狭くなっていますが、パッドの外形は角になっているので、点や線での接触になってしまいます。しかもカップが楕円になっていることも多いので、無理に入れると歪んで入ってしまいます。少し小さめのパッドを使うことが問題の解決になることがあります。 (2) スタビライザーが動いてずれるとパッドが合わないので、この場合はスタビライザーに少量のPE用接着剤を付けてカップに密着させるとよいでしょう。 (3) ワッシャーがしっかりパッドを固定していない場合や、押さえ過ぎている場合があるので注意が必要です。 また平面化されている音孔でも、実は平面ではないことがあるので確認が必要です。 (4) ワッシャーによる固定は最後の難関です。パッドをしっかり押さえつけないと合いません。パッドがワッシャーでしっかり押えられていない(ワッシャーで固定した時にパッドが回転する)、もしくは押さえすぎても合いません。 上記を試しても解決しない場合や、ご質問等がございましたらお気軽にご相談ください。
トーンホール(音孔)の上面に関して気を付けることはありますか。
音孔の上面はなるべくエッジではなく丸い方が良いですが、平面幅が0.5mm以上だとパッドは合いにくくなります。
熱のかけ方のコツはありますか。
キーカップに加える熱と押さえる強さを加減するコツは習得していただかなければなりませんが、通常のトリルキーのパッディングとほとんど同じです。シェラックなどを使った場合を思い出し、以下に気を付けながら加熱してください。 炎はあまり強くならないよう調節し、炎にあてる時は、カップが水平に、そして炎が中心にくるようにします。ヘラでカップを押さえながら熱します。 柔らかくなり、溶けてCPが沈む具合を確認しながら、最終地点の少し(0.2~0.3mm)手前で熱するのを止め、CPがストップするところまで押し込みます。(溶け具合はキーの材質や厚さ、大きさによって異なります。) ※CPを押し付ける作業は、力を入れ過ぎないようにしてください。キーワークが曲ってしまうと失敗します。
スロッターの使い方を教えてください。
熱して成型した後のWDには、取り出してまた同じ場所に入れるために印をつけてください。植澤氏の場合はカップとアームの接点の中心に、WDに油性ペンで線を書き入れています。 それぞれのキーに対応したスロッターをペンチで掴んで熱し、ナットの中心部、もしくはリングの煙突部に、回転させながら押し当てます。これでWDは針などで簡単に取り外せます。ナットやリング周辺部、取り外したWDはキサゲで仕上げます。 オープンキーの場合、カップの煙突部外径より0.2mmほど大きなスロッターを用いてください。 クローズドキーの場合、WDをカップに残したままでも作業はできますが、WDを取り出す際はリングキー用スロッター(内径6mm)を使用してください。
加熱後、真ん中にワックスが溜まってしまったのですが、どうすればよいですか。
カップが水平になるように持ちながら炎を当てるとうまく中心にワックスが溜まります。クローズドキーの場合、中心に溜まったワックスを指の爪を使って折り取ります。ナットの周囲のワックスはヘラで取り去ります。WDをカップから取り出す場合は、スロッターで溝を入れて取り出し、キサゲで仕上げます。 リングキーの場合は、余分なワックスをへらで取り除いたあと、スロッターで溝を入れてWDをカップから取り出し、キサゲで仕上げます。
成形後のWD(スタビライザー)を一度取り出して、またカップに入れる際のコツはありますか。
熱して成型した後のWDには、取り出してまた同じ場所に入れるために印をつけてください。植澤氏の場合はカップとアームの接点の中心に、WDに油性ペンで線を書き入れています。 成型後のWD(スタビライザー)を取り外してまたカップに入れる時は同じ位置になるよう注意するのはもちろんですが、少量のPE用接着剤を使うとうまく固定できます。 もっと薄く仕上げるために再加熱する時は、少量のPE用接着剤でWDをカップに接着させて作業します。音孔にCPを入れてキーを組み立て、もう一度、カップを押しながら弱火で熱を加えます。どうしてもパッドが厚く入ってしまう場合は、0.05mmのSUS製シムをCPに取り付けて作業するとうまく行く場合があります。
WDに印(マーキング)を入れる目的は何ですか。
加熱後の作業中(特にCPを取り出す際)にWDが取れてくることもありますので、加熱前にWDにマーキングをしておくと良いでしょう。なお、加熱後にCPを取り外すときは、上に持ち上げながら左右に揺らし、且つ少し回しながら持ち上げるとWD(スタビライザー)がカップに残りやすいです。(加熱前のマーキングを忘れた場合は加熱後出来るだけ早い段階で印を入れるとよいでしょう。)
足部管の作業で注意することは何ですか。
D#キーの場合はバネを掛けないで行うことに注意してください。またD#キーへの加熱は、コルクが焦げないよう注意してください。往々にしてパッドが厚めに入ってしまいますので、初めから0.05mmのシムを取り付けて作業するとうまく行きます。
Bサムキー(バッタ)の作業で注意することは何ですか。
左手親指で押さるここのキーワークは往々にしてパイプと芯金のガタが大きく、横ではなく縦に動く場合はWD(スタビライザー)の製作が難しいです。ガタを少なくし、且つ演奏時にどの部分を指で押さえるか考慮することが必要です。
G#キーの作業で注意することは何ですか。
(1) G-G#キーが一体の時、 まず直接指で押えるキーカップのWD(スタビライザー)を作り、パッドを装着させ合っていることを確認します。次に指で押えない方のカップのスタビライザーを作るにあたって、初めにそのカップを押さえて加熱しますが、隣のパッドが合う0.2~0.3mm手前で加熱を止め、指で押える方のカップを押して、双方が一緒に音孔に当たる位置で止まるよう押し込みます。 (2) G#の音孔がある程度塞がれてしまっている場合(lower insert)は、通常のCPが入らないので平板のCPを使用します(厚さ1.55mm。ご自分で作るか、「注文サイト」からご購入ください)。これを用いて他のキーと同じようにスタビライザーを製作します。